経営者のための読むコーチング 第10回「PDCAのP(プラン:計画)」

  『経営者のための読むコーチング』シリーズは、経営上のいろんな決断の場面を想定して、その時、何を考え、何を決断するのか、読むだけで頭の整理をして、気づきを得て頂くことを目指しています。では、本題に移ります。

  前回は、日々の行動が洗練される「PDCA」全般について書かせて頂きました。今回は、PDCAの最初の「P(プラン:計画)」について書かせて頂きます。

  事業計画を作るなかで、どのような戦略をとるかはとても大切なことですが、決定するのは、また、とても難しいことです。

  まず、最初に、当社にとって何が解決すべき課題でしょうか。単純なところで、よく思いつかれるのが、売上を増やすことです。経営者にとって売上の増加は魔法のように魅力的です。そこで、売上さえ増えれば全て解決できる、と毎月の売上を前年比5%アップにして計画を作成し、計画を作った気になられる場合がとても多いです。

  いやいや少しお待ち下さい。もともと売上を増やそうと努力してきたではないですか。また、売上が増えたのに、黒字にならない、資金が足りない、ってことになってませんか。

  そうなんです。大きく売上と捉えてしまうと、そこからまともな戦略は思い浮かびません。思考停止してしまいます。そこで、さらに売上が思ったように上がらない、利益が十分でない理由を考えてみましょう。

  商品やサービスに今も魅力はありますか。値下げ合戦に巻き込まれていませんか。営業マン教育は十分にできていますか。サービスを提供する人材や、製造するための人材は不足していませんか。外部の協力者とは良い関係を結べていますか。こうした視点で今の事業を見直して下さい。

  次にとるべき戦略は4つあります。

  • 今ある商品を、今のお得意先にもっと多く販売する、または値上げする
  • 今ある商品を、新たなお客様を開拓して販売する
  • 新しい商品を開発して、今のお得意先に販売する
  • 新しい商品を開発して、新しいお客様を開拓して販売する

難易度は①から④の順番です。もうお分かりのとおり④は、全く新規の事業展開です。ほぼ起業に近いことで、成功確立はかなり下がります。

ここまで、売上について少し詳しく説明しました。課題は売上だけではないはずです。不足しているものを考えただけでも、粗利益、人、資材、資金、場所、パートナー、など足りないずくしではないでしょうか。

これらの課題を解決するため、何らかの取組が必要です。

では、お尋ねします、

・自社の業績に大きな影響を与えている環境の変化を3つあげて下さい? 

・自社の強みと弱みを3つずつあげて下さい? 

    ・その強みを活かした新しい取組を3つあげて下さい?

    ・その取組に優先順序を付けて下さい?

既存の事業だけで、手が一杯で、新しい取組にかけられる時間や資金はそんなに多くないはずです。優先順序をよく考えて、取組を開始して下さい。その取組を事業計画としてまとめて下さい。キーワードは、「課題を価値に変える」です。事業のボトルネックになっている課題は、御社だけの課題ではないことが多いです。この課題を解決すれば、一気にオンリーワンになれる可能性が開けてきます。

では、次回は、PDCAの「D(ドゥ:実行)」について詳しく書かせて頂きます。 

Posted in