『経営者のための読むコーチング』シリーズは、経営上のいろんな決断の場面を想定して、その時、何を考え、何を決断するのか、読むだけで頭の整理をして、気づきを得て頂くことを目指しています。では、本題に移ります。
前回は、事業の目的としての経営理念に関して質問させて頂きました。今回は、その経営理念を実現するために強い味方になる「ビジョン」について書かせて頂きます。前回に引き続き後継者に限らず、すべての経営者に共通するコーチングです。
ビジョンとは、経営理念を実現した姿を可視化したものと考えています。経営理念がしっかり定まり、我が社の存在意義や存在価値を社員と共有できた状態だとします。向かう方向に迷いはありません。では、その方向にどの程度のスピード感で、どんな行動を具体的に起こせばいいのか。ここが肝心です。
そこで、具体的な行動を考える前に、仕事を通じて感じる最高の瞬間を、先に、明確にしておきましょう。明確にすることで、その瞬間を得るために、具体的に何をすればいいのかがわかってくるはずです。経営理念は、すこし抽象的で、大きな方向性や考え方を示してくれますが、この最高の瞬間は、極めて明確なワンシーンです。このワンシーンが明確であればあるほど、目指す結果を社員全員で共有しやすくなります。そして、経営理念への理解もより深まっていくことでしょう。
この最高の瞬間を言葉で表現したものが『ビジョン』です。では、お尋ねします、
・「ああ、良い仕事をしたなぁ!」と思った仕事のシーンはどんな感じでしたか?
・将来、この瞬間を味わいたい、と思うシーンはどんな感じですか?
決して一つのシーンに拘る必要はないです。いくつもあって当然です。是非、社員にも尋ねてみてください。その中で、経営理念を実現できたと思えるものを、経営者の言葉で表現して下さい。きっと良いビジョンができあがります。
では、次回は、この最高の瞬間を得るために何をするのか、「行動指針」について書かせて頂きます。
